CSとESとサービス
最近、福岡天神地区のコンビニやお店に行くことが多々あります。
そこで、気になるのがサービス。
チェックアウト用語が正しいか、言葉遣いが間違ってないかがすごく気になります。
「一万円からお預かりします。」
「1000円になります。」
血液型はA型ではなく、O型なんですがこういう細かいところが気になります。
そして、ほとんどが正しい言葉を使えていません。
たまぁにパーフェクトな言葉遣いをされているかたがおられます。
そういう時は思わず
「ありがとう」
といつも以上に感情がこもります。
そこで気づいたのが、言葉遣いとサービスのレベルが比例していることが多いということ。
最近はコンビニの店員さんなどはアジア圏の外国の方も増えました。
言葉遣いも、感情も感じられずヒドイことが多々あります。
レジで支払いをする際に、一度もお客の顔を見ない。
ずっと下を向いたまま。
客が並ばないとレジの奥でペチャクチャしゃべっている。
並んで列ができているのにも関わらず、商品陳列を続けている。
こんなコンビニは珍しくもないのではないでしょうか?
デフレで大手の小売業は値下げ競争に必死です。
しかし、これだけ商品が類似化していて商品で差別化できなくなっているなかで
サービスの底上げがされていないのはなぜでしょうか?
労働者の低レベル化?
企業のサービスマニュアルが甘い?
こんな今だからこそ、当たり前のことを当たり前にできる会社は支持されるのではないでしょうか?
少し前までは、CS(Customer Satisfaction⇒顧客満足度)を第一に考える会社が多くありました。
お客様は神様だ
なんて言葉もありました。
それにつけ込んで、最近は変な客も多いですね。
テレビでも、そういった特集番組が組まれたりしていますね。
最近では、これに対抗してかES(Employee Satisfaction⇒従業員満足度)を大々的に掲げる会社も増えてきています。
あるスーパーでは、従業員の私生活の時間を確保するために閉店時間を6時にしたところもありました。
大晦日の営業もせず、家族で過ごしてくださいという会社です。
確かに、従業員の満足度が低いと快いサービスができないというのも納得できます。
CSとESのバランス。
すごく難しいですね。
会社の方針になってしまうんでしょうが、会社の本質まで理解している従業員は何%いるんでしょうか?
知人に某大手コンビニのFC店長がいます。
その知人は圧倒的にESというか、自分の満足度を最優先しています。
それは、お客様を粗末に扱うとかではなく、
他のお客様に迷惑になる可能性のある方は徹底的に排除するんです。
駐車場で座り込む学生
店内を走り回る子供
店先での飲食
などなど、普通に考えればマナーに問題ある行為ですが店側がお客様に注意することって
そうそうないですよね。
しかし、そのお店では迷わずすべての店員が同じレベルで注意できるんです。
夜中にガラの悪い人たちが店の前で座り込んでも注意するとのこと。
そういった方針のため、地域でももっともクレームが多いお店と言われたそうです。
しかし、売上はいい。
リピート率が抜群に高いんです。
マナー違反をするお客様とトラブルはしばしばあるそうですが、店主はモラルを重視すると言っていました。
分かってはいるけれど、なかなかできない。
客側も驚くでしょうね。
普段意識していないようなことで注意されて、頭にきてクレームを出すのでしょう。
本部側も、よく理解しているようで特に注意はされないようです。
この店では、店が客を選んでいるといえるかもしれません。
客が神様という時代は終わったのかもしれませんね。
お客のモラルの低下によってESが反比例して下がっていく。
その結果、サービスにも丁寧さや愛情が薄れてCSが下がっていく。
デフレスパイラルと似たような構図の悪循環になっています。
そこで、会社によってESを重視し、お客も選ぶようになる。
当然の権利です。
「売りたくない客には売らない。」こういう選択肢はあっていい。
しかし、これが出来るのは他社の持っていないオリジナルのサービス(または付加価値)を持っている会社だけ。
しかし、こういった姿勢が各社の個性を育てることになると思います。
取捨選択ですかね。
流通でも、現在は農家やメーカーが弱い立場です。
小売りは売ってやっているという意識が少なからずどこかにあるのかも、いやあったのかもしれません。
最近は中間業者を飛び越えて、生産者と消費者の直接取引が増えてきているようです。
生産者が売り方を選ぶ時代になってきてるかもしれません。
消費者も、小売も生産者の方々に作っていただいているという意識を持っておきたいですね。