石けんは環境にいい?
現在、洗濯に使われる洗剤は大きく分けて3つあります。
石鹸洗剤
非界面活性剤洗剤
この中でもいくつもに分けることができます。
恐らくみなさんがよくご存じなのは、、のどちらかだと思います。
一般的に洗剤と言えばの合成洗剤のことですね。
もっとも一般的で、ドラッグストアやスーパで売られているもののほとんどがこれです。
しかし、恐らくオーガニックや環境に興味がある方なら一度は耳にしたことがあるでしょう。
合成洗剤は環境によくない。
それに対して
石鹸洗剤は環境にいい!
これはホント?ならなんで?
これについて解説をします。
石けんについて
石けんは、動植物のあぶら(油脂)をアルカリで煮たものです。
水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)で煮たものが「脂肪酸ナトリウム(ソーダ石けん)」⇒固形や粉の石けん
水酸化カリウム(苛性カリ)で煮たものが「脂肪酸カリウム(カリ石けん)」⇒液体の石けん
「石けん」と呼んでいるのは、この2種類です。
何も添加していないものを純石鹸といい、それ以外は香料や助剤と呼ばれる効果を高めるものが添加されています。
特徴
■メリット
・生分解性が抜群にいい=環境にいい
・洗浄力が高い
・洗い上がりがいい
■デメリット
・水に溶けにくい(特に硬水=だから欧米では石けんって使われなくなったんだ!)
・石けんカスが出る
・値段が高く、使用量が多い
・原料調達に難あり
・BODが高い (下で説明しまっす!)
続いて、合成洗剤について
石油や油脂を原料として化学的に合成された洗剤のこと。
石油系、植物系、動物系の合成界面活性剤がある。
油脂には植物性と動物性がありますからね。
特徴
■メリット
・洗浄力が高い
・原料の消費量が少なくて済む
・石けんカスができない
・硬水でも泡立ちがよい
■デメリット
・生分解性が石けんに比べると悪い
・水の中の生物への毒性が強い
・一般に肌への刺激が大きい
・原料が石油である
どちらも一長一短です。
石けんも環境にいいとは言われていますが、下水が完備されていない地域で大量に使われると
赤潮の原因を引き起こすと言われています。
生分解性が高いということはBODの値が高くなること。
*BODとは生物化学的酸素要求量のこと、要はどれだけ水中の酸素を減らしちゃうかっていうことです!
生分解されるときに微生物が酸素を消費するんです。
それによって海中で酸欠になる。
これで魚やプランクトンが呼吸困難になると言われています。
しかし、あくまで大量に消費された場合。
こんな実例は聞いたことがありませんし、食品や油のほうがBODは高いです。
なので、食品、油は絶対に排水で流さないでくださいね♪
ドレッシングやマヨネーズ、ケチャップなどの残りもですよ!
ただ、石けんも界面活性剤である以上、環境には負担をかけることは間違いないのも事実。
合成界面活性剤よりは負荷が軽いということだけです。
石けんは合成洗剤と比べると環境には悪くないという程度という認識でいいと思います。
石けんも環境にいいわけではないということをお分かり頂いたと思うのですが、
では合成洗剤が環境に悪いのか?
ちょっと長くなったので、次回に引っ張りますね!