洗剤の歴史
洗剤の歴史で、最古のものとして確認できるのが紀元前2500~3000年ごろ
当時は灰汁と油を混ぜたものだったようです。
紀元前1000年ごろギリシャ・ローマ時代
このころ神殿が多く建設されました。
そこで生贄として羊が燃やされていたようです。
羊が燃やされると、羊の脂肪と木の灰が混ざり合って泥にしみこみ、洗浄作用を持つ土ができたようです。
特に、ローマの「サポ(SAPO)」の土がよく汚れを落とすので、特別な「サポの土」として注目されたようです。
それがソープ(SOAP)の語源になったと言われています。
その後もヨーロッパではドンドン石鹸を作る技術が進んでいきます。
それに比べて、日本ではどうだったのでしょうか?
8世紀ごろに書かれた古事記や万葉集に「ときあらい」や「さらす」などの言葉があり、
当時は洗浄作用のあるサポニンを含んだ「サイカチ」というマメ科の植物が使われていたようです。
その後古代から、江戸時代までは一般的にかまどの灰で作った灰汁で洗濯し、
小豆の粉やぬか袋、みかんの皮などで体を洗っていました。
日本に石鹸が入ってきたのは、なんと鉄砲と一緒にポルトガルから入ってきたのです。
「シャボン」はポルトガルで石鹸という意味です。
やがて、明治4年にソーダ工場ができ、翌年京都で本格的に石鹸製造がはじまりました。
それにしても、ヨーロッパに比べて日本は洗浄剤の開発に対して無頓着だったとは思いませんか?
ヨーロッパでは紀元前1000年ごろから石鹸を早々と使い始めたのにもかかわらず、
日本ではつつましく灰汁で洗い続けていたのですから。
これはどうやら水質に違いがあったためと考えられます。
欧米に行かれたことがある人なら、あちらの水の悪さに驚きませんか?
ミネラルウォーターでも日本の水と欧米の水では明らかに違いますよね。
そうです、硬水と軟水の違いです。
欧米の水にはカルシウムやマグネシウムなどが溶け込んで、飲むにも洗うにも不向きな水といえます。
それに比べて日本は金属成分を含まない軟水。
飲めば美味しく、洗えば汚れがよく落ちる!
それが洗剤発達の歴史の違いかも知れません。
そーいえば、日本以外では環境問題でせっけんを推進しているのって聞いたことありませんよね?